
【知っていれば防げる交通事故①】コリジョンコース現象とは?見通しの良い交差点で起こる危険と防ぎ方
「コリジョンコース現象」という言葉をご存じでしょうか?
「見通しの悪い交差点では注意しよう」
これは、多くのドライバーが普段から意識していることだと思います。
では、周囲に建物や塀がなく、左右までよく見える交差点なら安全なのでしょうか?
実は、見通しの良い交差点でも、出会い頭の事故が起こることがあります。
しかも怖いのは、相手の車が視界に入っていたにもかかわらず、近づいていることに気づかない場合があることです。
その原因のひとつとして知られているのが、今回ご紹介する
「コリジョンコース現象」です。
「ちゃんと前を見ていた」
「相手の車は視界に入っていたはず」
それでも事故につながる可能性があるのが、この現象の怖いところです。
オニキス羽村中央店では、交通事故を未然に防ぐため、意外と知られていない運転中の危険を
「知っていれば防げる交通事故」シリーズ
として、一つひとつ詳しくご紹介していきます。
■ この記事で分かること
- コリジョンコース現象とは何か
- なぜ近づいている車に気づきにくいのか
- どのような場所で起こりやすいのか
- 事故を防ぐために今日からできる確認方法
「コリジョンコース」という名前は少し難しく聞こえるかもしれません。
しかし、仕組みを知れば決して難しい話ではありません。日常的に車を運転する方に、ぜひ知っていただきたい現象です。
見通しの良い交差点でも事故は起こる?
はい。見通しが良いからといって、安全とは限りません。
例えば、周囲が田畑などで開けている、信号機のない交差点を想像してみてください。
自分の車が交差点へ向かって走っているとき、横方向の道路から別の車も同じ交差点へ近づいてきます。
周囲には視界を遮る建物もありません。
「これだけ見通しが良ければ、お互いに気づくだろう」
そう思ってしまいそうですが、一定の条件が重なると、相手の車が視界に入っているにもかかわらず、
「こちらへ近づいている」という変化を認識しにくくなることがあります。
これが「コリジョンコース現象」です。
コリジョンコース現象とは?
横方向から近づいてくる車が視界のほぼ同じ方向に見え続けることで、相手車両の接近に気づきにくくなる現象です。
「Collision(コリジョン)」とは、英語で「衝突」という意味です。
特に田畑などが広がる見通しの良い道路で起こる事故と関連することから、「田園型事故」などと呼ばれることもあります。
重要なのは「相手の車が見えなかった」とは限らないことです。
相手の車は視界に入っている。
それなのに、危険なほど接近していることを十分に認識できないことがあります。
なぜ近づいてくる車に気づきにくいの?
ポイントは、相手の車が視界のほぼ同じ位置に見え続けることです。
自分の車と横方向から来る車が、それぞれ一定の速度で同じ交差点へ近づいているとします。
条件が重なると、自分から見た相手車両の方向が大きく変わらないまま、両方の車が交差点へ近づいていきます。

普通、車が横方向へ大きく動いていれば、「右から左へ動いている」といった位置の変化を感じるため、その存在に気づきやすくなります。
ところがコリジョンコース上では、相手の車が視界の中でほぼ同じ方向に見え続ける場合があります。
「あそこに車がいる」ことには気づいていても、「こちらへ近づいている」という変化を認識しにくくなることがあります。
そのまま双方が速度を落とさなければ、交差点へほぼ同時に進入し、出会い頭の事故につながる可能性があります。
「見えている」と「認識している」は違う?
はい。ここが今回の記事で特に覚えていただきたいポイントです。
人間の視野には、大きく分けて「中心視野」と「周辺視野」があります。
■ 中心視野とは?
視線を向けて、物の形や状態などを詳しく確認している範囲です。
■ 周辺視野とは?
中心視野の周囲に広がっている視野です。
運転中は基本的に前方を見ているため、横方向から近づく車は周辺視野に入ることがあります。
しかし相手車両の見える方向がほとんど変わらないと、車が視界に入っていても、その接近を十分に認識できないことがあります。
「目に入っている」ことと「危険を認識できている」ことは同じではありません。
どんな場所でコリジョンコース現象に注意するべき?
特に注意したいのは、次のような場所です。
- 信号機のない交差点
- 田畑など周囲が開けた道路
- 交通量の少ない道路
- 長い直線道路が交差する場所
- 普段あまり車が来ない交差点
特に怖いのが、
「いつも車が来ないから大丈夫」
という思い込みです。
交通量の多い交差点では、多くのドライバーが自然と警戒します。
一方、交通量が少なく見通しも良い道路では、警戒心が下がりやすくなります。
だからこそ、見通しの良い交差点でも「車が来ているかもしれない」という意識を持つことが大切です。
コリジョンコース現象による事故を防ぐには?
前方をなんとなく見るだけではなく、交差点を意識し、速度を落とし、顔を動かして左右を確認することが重要です。

■ ① 交差点の存在を早めに意識する
信号機や一時停止標識がない場所でも、「道路が交差している」と気づいた段階で注意を高めます。
■ ② 交差点手前で速度を落とす
相手車両を発見してから止まろうとしても、速度が高ければ停止までに必要な距離は長くなります。
見通しが良いからと速度を維持するのではなく、余裕を持って交差点へ近づくことが大切です。
■ ③ 顔を動かして左右を確認する
前方を見ながら「なんとなく左右も見えている」という確認ではなく、顔と視線を左右へ向け、交差道路から近づく車がいないかを意識して確認します。
「車はいないだろう」ではなく
「車が来ているかもしれない」
もちろん、一時停止標識や信号、優先関係などの交通ルールを守ることが大前提です。
Aピラーの死角が重なることもある?
あります。横から近づく車や歩行者が、Aピラーの陰に隠れることがあります。
Aピラーとは、フロントガラスの左右にある車体の柱のことです。
運転席から見るとそれほど大きく感じないかもしれませんが、その奥に歩行者・自転車・バイク・車などが隠れる場合があります。
さらに自分と相手の両方が動いているため、条件によっては相手がAピラーの陰に隠れた状態が続くこともあります。
Aピラーによる死角については、次回以降の「知っていれば防げる交通事故」シリーズで詳しくご紹介します。
安全装備がある車なら大丈夫?
安全装備は事故防止をサポートしてくれますが、装備だけに任せることはできません。
現在の車には、衝突被害軽減ブレーキをはじめ、さまざまな運転支援機能が搭載されています。
ただし、こうした機能はあくまで安全運転を「支援する機能」です。
道路状況・天候・速度・対象物の位置などによっては、十分に検知できなかったり、正常に作動しなかったりする場合があります。
安全装備を過信せず、最後はドライバー自身が周囲を確認することが大切です。
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まとめ|「見通しが良いから大丈夫」と思わない
今回、ひとつだけ覚えていただきたいことがあります。
「見通しが良い」=「相手の動きまで正確に認識できる」ではありません。
コリジョンコース現象では、横から近づいている車が視界に入っていても、その接近に気づくのが遅れることがあります。
事故を防ぐために、次の3つを意識してみてください。
- 交差点の存在を早めに意識する
- 交差点手前で速度を落とす
- 顔を動かして左右を確認する
毎日の運転で何気なく通過している交差点でも、確認方法を少し変えるだけで防げる危険があります。
オニキス羽村中央店では今後も、
「知っていれば防げる交通事故」シリーズ
として、意外と知られていない運転中の危険や事故防止のポイントをご紹介していきます。
次回は、運転席から歩行者や自転車が見えなくなることもある「Aピラーの死角」について詳しくご紹介する予定です。
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