自動車に関する保険は、
いわゆる自賠責保険といわゆる任意保険の２つに大別されます。
 
 

今回は任意保険についてのお話しです。
 

自動車事故で想定されるリスクは大きく分けると
 
①相手の身体
②相手の財物
③ご自身や同乗者の身体
④ご自身の車
 
の４つです。
 
 
自動車保険において
①は対人賠償責任保険
②は対物賠償責任保険
③は人身傷害保険（搭乗者傷害保険）
④は車両保険
 
で対応します。
 
 

前回お話しした通り、自賠責保険の補償はこの①の対人賠償の一部のみのため、
自賠責保険の補償外の部分と②③④の補償をカバーするために必要なのが任意保険となります。
 
 
任意保険では①②③④の補償とその他特約やサービスで構成されており、
多くの場合、補償範囲や補償内容はそれぞれ個々に選択できるようになっています。
 
 
例えば、他の保険で手厚い補償があるから③の人身傷害補償は不要という方や、
車が傷ついたら買い替えるから④の車両保険は不要という資産家の方もいらっしゃいます。
 
 
③④とその他の特約やサービスは、あくまでご自身の補償となるので自己責任ですが、
 
①②の相手への賠償についても、自分は事故を起こさないし、自賠責保険があるから、
任意保険不要という方がいらっしゃいます。

そのような方に知っていただきたいのが、自賠責保険は対人賠償の一部のみの補償であり、
対物賠償の補償は皆無であること、
示談交渉サービスがないということ
 
です。
 
 

示談交渉サービスは、自賠責保険と任意保険が付帯された車に対して、
契約内容に基づいた責任の範囲において、
保険会社が事故解決のために行う手続きや援助のことです。
 
 
それがなければ当事者本人が全ての対応および手続きを行う必要があり、
賠償による経済的損失だけでなく、膨大な時間と多大な労力を要します。
 
 

ちなみに２０２２年の任意保険の加入率は８８．７％とのことです。
裏を返せば任意保険なしで走行している、いわゆる無保険車が１１．３％も存在するのです。
 
 
任意保険は必須と考えているほとんどの方は、この割合の高さに驚かれるのではないでしょうか。